『たしか』
『たしか』
たしか高校生の頃だった
心が言葉を欲しがった
今まで隠れていたくせに
心が言葉を欲しがった
初めて言葉を使った日を
僕は覚えていない
父と母に教えてもらったのだろう
だけどやっぱり覚えていない
それと同じように
自分に心があると気がついた日も
僕は覚えていない
喜んだり、傷ついたり、誰かを好きになったり
いつから始まったのか僕は覚えていない
いつのまにか使っていた言葉を
知らない間に僕の中にあった心が
あの日突然、欲しがった
感情を言葉にするのは簡単だけど
心を言葉にするのは難しい
言葉だけでは足りなくて
言葉だけでは多すぎるのだ
それを初めて知ったのは
たしか高校生の頃だった
喋らなくてもいいから、いい
こんばんは。まだまだ暑い日々が続いておりますが、いかがお過ごしでしょうか?
僕が住む群馬県も緊急事態宣言が発令されており、不要不急の外出を控えた生活が続いています。
だけど、不要不急の外出ができなくなってしまった今の状況、苦しんでいる人もいれば、そうでない人もいると思います。
僕も、コロナが流行る前の時代は音楽活動やイベント活動をたくさんやっていましたので、週末はほとんど出歩いていましたが、コロナが流行りいろんなイベント事が中止になり、会食等もしなくなり、すっかり家に引きこもる生活になってしまいましたが、考えてみれば僕は元々引きこもり人間でしたので、なんだか昔に戻ったような気がして妙に落ち着いています。
そして、無駄に外出しなくなった現在、唯一定期的に外出している事といえば「仕事」と、そして「犬の散歩」です。
ここで一つ、言っておかなければならない事がありますが、僕は特に動物好きでも犬好きでもありません。
だからと言って、別に嫌いなわけでもなく、ただ単にこの地球という星で共に生きている生き物という、特にプラスでもなければマイナスでもない存在でした。
悪い言い方をしてしまえば、動物には特に興味ありませんでした。
だからこそ、この今の状況は全く予想だにしない状況です。
だけど、なぜか、不思議と犬との生活は心地がいいものです。
なぜなんだろうといろいろ考えましたが、その理由の一つとして挙げられるのは、「言葉が通じない」からなんだろうと思います。
言い方を変えれば「言葉を必要としない関係」「言葉がいらない関係」です。
いや、どんな動物とも会話ができるわけないし、そんな事は当たり前だろと言われてしまいそうですが、思い返してみれば、僕は物心ついてから動物を飼った事がありません。
大きくなってからは音楽を始めて、そのおかげでたくさんの人と知り合い、関わり合い、いろいろなコミュニテイに所属しました。
歌もそうだし、ラジオもそうだし、とにかく「言葉」というものが重要な世界にどっぷりと浸かっていました。
だから、こうして言葉を必要としない相手と一緒に生活をしているのはとても新鮮であり、安心するのだろうと思いました。
思えばこの世の中、言葉が溢れかえっている。
もちろん、言葉は重要なものであり、生活するにも仕事をするにも必要なものだと思います。
だけど、ちょっと言葉が溢れすぎている気がする。
言葉の無駄遣いが多すぎる気がする。
僕も言葉を上手に使える人間になりたいと思う。
さて、このブログ自体が言葉の無駄遣いだと言われてしまいそうなので、今日はこの辺で。
4つの可能性の話
とまぁ、堅苦しい「あいさつ」と「こうなった経緯」までは書きましたので、ここからはもう思った事をポンポン書いていこうと思いますが、
「そもそもなぜ飼い主さんがまだ現れないのか?」
この疑問だけはいくら考えてみても悩んでみても、飼い主さんが現われるまで答えは出ないわけなんですが、しかし人間は考える葦であります。
意味がないと分かっていながらも、散歩しながらいろいろと考えてしまうものであります。
といわけで、ここでいくつかの可能性の話をしてみたいと思います。あくまでも、可能性の話です。
【1、ご高齢の方が外で飼っていた可能性】
これが、一番多くの人が予想している話になります。
そもそもSNSでかなり拡散していますので、もしこの犬を飼っている方がお若い方、またはご家族の中にお若い方がいらっしゃったとしたら、きっとネット関係で検索するはずです。
もちろんご高齢の方でもネット関係にものすごく強い方もいらっしゃいますので、一概にそうだとは言い切れませんが、なんとなく飼い主さんはご高齢の方なのかな?と想像できます。
また、首輪が鎖で繋がれていましたので、おそらく室内犬ではなく外で飼われていたと思います。散歩中に逃げてしまったというわけでもないと思われます。
【2、何らかの理由で飼い主さんが家を留守にしてしまっている可能性】
これはいろいろと想像するとものすごく悲しい話も想像できてしまうのですが、何らかの理由で飼い主さんが家を留守にしなければならない状況になってしまい、犬が逃げてしまったことにまだ気づいていないのかもしれないという可能性。また、逃げてしまったことは分かっているけれど、これ以上飼うことはできないから、「これはこれで良かったのかもしれない」と、諦めてしまったという可能性もありえます。
【3、本当は飼い犬ではなく、野良犬だったのかもしれない可能性】
妻が拾った犬は「ラブラドールレトリバー」という犬種になります。このラブちゃんはとても賢いらしく、盲導犬や警察犬になる犬種だそうです。ということ、本当は野良犬だったのに飼い犬を装ったという可能性もあります。
もともと、首輪も鎖もなかったんだけど、誰かに拾ってもらいたくて、どこかで首輪と鎖を盗んで自分で首輪をして鎖を繋いで、わざと車通りの多い朝の通勤ラッシュの時間をねらって道路を歩いた。
そこへ僕の妻が現れ、まんまと保護をした。
はい、だーいせーこーう!!
という自作自演パターンの可能性。
【4、未来の自分たちから送りこまれてきた可能性】
僕たち夫婦はこの先、ある困難にぶち当たります。その困難を乗り越えるためにはどうしても「犬」が必要なのです。
犬を飼っていなかった未来の僕たち夫婦はそれはそれはもう悲しい状況になってしまいました。
未来の僕は言いました。
「僕たちが犬さえ飼っていれば・・・、こんな事にはならなかったのに。。。」
隣で妻は言いました。
「どうか、未来を変えてほしい。」
そう言うと妻は、どこからか連れてきた黒いラブラドールを「犬専用小型タイムマシーン」に乗せ、ダイヤルを回しました。
行き先は「2021年」
という、ターミネーター犬である可能性。
他にも考えられる可能性はたくさんありますが、今日はとりあえずこんなもんで。
とりあえず、首輪の裏に「2035年」と書いてないかどうかだけ確認したいと思います。
こうなった経緯
確かその日は金曜日でした。
週末の安堵感に酔いしれながら仕事を終え、LINEを見ました。
妻から何件かLINEが入っており確認したところ、
「犬・・・拾った。。。」
「どうしよう・・・」
という言葉の下に、我が家のデッキに黒い犬がいる写真が何枚か縦に並んでいました。
僕はとりあえず、
「えーーーーー!?」
とだけ返信してその後、妻と電話しました。
話を聞いたところ、出勤途中に鎖を引きずりながら歩いている迷い犬と出会ってしまったと。他の車に煽られている姿を見て可哀想に思い、とりあえず捕まえてしまったと。
そして、車のトランクを開けたら、自分から乗り込んできたと。
そのまま家まで連れて帰ってきて、デッキの柱に繋いだと。
簡単に説明すればそんな感じです。
もちろん、市役所、警察、動物愛護団体等々連絡すべきところはすべて連絡して、SNS
でも情報を拡散しました。妻が。
たくさんの方にシェア、リツイート等々していただきました。
その節は大変ありがとうございました。
そして、近くのお店等に張り紙もさせていただきました。
あれから約2ヶ月。
情報一切なし。
実は、迷い犬を拾ったのは今回が初めてではなくて、前にもこのようなことがありました。
だけど、その時はすぐに見つかったのです。保護してから2時間くらいだったかもしれません。
おそらく妻は今回もそういう感じで今回も見つかるだろうと思い拾ってきたのだと思いますが、しかし今回はそうはいかなかった。
というわけで、そこから迷い犬との生活が始まりました。
特にこのブログで飼い主さんを探そうとは思っていません。それは別の方法でたくさんやっていますので。
これはあくまでも、ただのブログです。
今年のお盆休みはずっと雨です。
このご時世、特に出かける予定もないので雨でも構いませんが、
ただ、
散歩に行けない。
あいさつ
初めましての方も、そうでない方も。
「本島ヒデオ」と申します。
シンガーソングライターであり、ラジオパーソナリティでもありますが、それでお給料をもらっているわけではなく、本業は月〜金で会社員です。
今までは、自分の活動の記録としてホームページの日記を書いたり、ブログを書いたりしていましたが、それとはまた違った方向からブログを書いてみたくなり、こうして今、文章を書いています。
そもそも、今現在、シンガーソングライターの活動もほとんどお休み中で、ラジオ番組も月1回の番組2本だけですので、活動報告も何もあったもんじゃありませんし、だからと言って本業の仕事の事を書いたって誰も楽しくないですし、まず僕自身が楽しくないですし。
じゃあ、今、毎日定期的に活動していることはなんなのだろう?と考えてみたら、
「寝る」「食べる」「トイレに行く」「お風呂に入る」という、誰もがやっている事しか思いつきませんでしたが、ここに最近新たに加わった習慣があります。
それが「犬の散歩」です。
これはさすがに全人類がやっているわけではない事だと思いますので、わざわざ文章にする価値もあるんじゃないかと思い、このブログを始めてみました。
だけど、ずっと続くかどうかは分かりません。
それは、僕自身がこういったものをすぐに飽きてしまうという事が理由のうちの約90%にあたりますが、残りの10%は、この犬はうちの犬ではないという事です。
それは一体どういうことなのかを書こうと思いましたが、明日も朝5時に起きて犬の散歩に行かなければならないため、続きはまた今度で。
おやすみなさい。